サイト『Gottani.』の管理人が贈る気まぐれDaily
人間性の欠片しかない自由人の脳内チェックが出来ます。
ちょいショートショートを書いてみた
ちなみに榛泉でっす
初めて見た時から、気にしてなかったと言えば嘘になる。
「なぁ、なんでいつも俺の事見てんの?」
鋭い目に射抜かれ、身動きが取れない。
顔の横には右手しか置かれてないのに、背後の壁に縫い付けられたみたいだ。
俺に出来る事といったら、ただ間近にある榛名さんの顔から視線を反らすだけ。
だけどそれもすぐに叶わなくなる。
「なぁ泉、視線合わせろ」
他校とはいえ相手は先輩。
運動部の性が、言葉に従順にさせる。
半分泣きそうになりながら榛名さんを睨み返して、現実逃避へと飛ぶ。
なんでこんな風になったんだよ。
一番始めに見た時は、阿部につっかかる姿だった。
スラッとした投手らしい体格に投手らしからぬ沸点の低さに驚かされた。
だけど、投げる姿は全てを凌駕していた。
バッターも、他のピッチャーも、キャッチャーさえもこの人の側にはいられない。
孤高の存在。
近寄りがたい雰囲気がそれを増長させる。
だけど、話すようになってイメージが全く違うものだったと考えを改めて。気になって。気付いたら目で追いかけるようになって。
ただ、それだけだ。それだけなのに。
「あんま見られるの好きじゃねぇんだ。なんもねぇなら、ジロジロ見ないでくんねぇ?」
榛名さんの顔が滲んでいくのは、なんでだ。
【あなたの言葉は鋭く尖った刺のように】
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榛名さんは絶対わかってやってるよ^^
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